北崎拓先生「ますらお」各巻発売中!

北崎拓先生から「ますらお」の新装版と「波弦、屋島」編の2巻を頂きました!

それまで「悲劇の貴公子」としてしか描かれてこなかった源義経を、「美しい、繊細な獣」という側面から描き直したこの作品、北崎先生の各あるシリーズの中では最も長く、掲載誌を変更して続いている作品です。
北崎先生の流麗な絵で、源平絵巻というだけでも凄いんですが、「男と女」ことに「女性心理の神々しさと禍々しさ」に「男の高潔さとどうしようもないダメダメの部分」をごりごり描くことにかけて比類のない先生のストーリーラインやキャラクターの表情、なぜひょいと出てきた義経を、兄の頼朝があっさり認めた(ように見える)のか、という政治的なバックグラウンドや、史実で有名な「八艘飛び」や「一ノ谷の戦い」などこれまで華麗なる義経の戦歴とされていたファンタジックとも言える描き方のみをされてきた歴史上のことを、血肉を飛び散らせる生々しい「殺し合い」としての「いくさ」として描き直すという展開も燃えます!

……という内容に興味を覚えた方、まだ読まれたことがないかた、かつて読んでいたけどどこから読み直せば?あるいはもう一度最初から集めたい というかたは是非下のリンクで試し読みなどをなさってください!

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大迫先生が亡くなってからもう七年になります

作家の大迫純一先生が亡くなられてからもう7年になります。

ご存命でしたら今日がお誕生日で、まだ55歳。現役バリバリで書かれていることでしょう。
ライトノベルだけではなく、恐らく本格SFやハードアクション、そういう一般向けの著作もあったに違いありません。

そんなわけでちょっと思い出話を。

最初に私が知った時、80年代の大迫先生は「漫画家」でした。

魔を諭し邏る、という意味の「魔諭羅」の名を持つ謎の少女を中心にした伝奇アクション、そして「正義」を貫く狂ったヒーロー「デストマン」が強烈なインパクトでした。

そして、いつの間にかその人はゼネプロ(後にガイナックスに発展する母体となったSFカルチャーショップ)で「大迫てんちょー」の名で親しまれる人と同一と聞き、驚いていたら、次にお名前を目にしたときには実話怪談系の小説家になられていました。

そして、ゾアと呼ばれる「新人類」を狩るサイボーグ(というよりも義手義足の男、とでも言うべき無骨さなのが格好良かったんです!)を主人公にした「ゾアハンター」を皮切りに、


榊一郎先生が構築した壮大なシェアワールド「ポリフォニカ」シリーズにおいて、「大人の男」を主役にした「ポリフォニカ・ブラックシリーズ」さらにそこから枝分かれした「レオン・ザ・レザレクター」シリーズなど、熱い「漢」の物語を執筆し、さあまだまだこれからだ、という所で突然、この世を去って行かれました。


私の知る大迫さんは温厚で、いつもニコニコと、そして飄々としていながら芯の通った感じのある「兄貴」というイメージです。

私の個人的な縁としては今は絶版中のソノラマ文庫「封神機マカリゼイン」という作品で、大迫さんが作った「超演繹能力」というものを使わせてくれとお願いし、「私の名前出して下さるならいいですよ」という快諾を貰ったぐらいでしょうか。

実際にお会いしたのは二回、大阪でゲスト講師を行ったときと、GA文庫の謝恩会の時です。

大阪の時は人が多すぎ、GA文庫の時は「立っているのが辛い」と離れた場所にある椅子に腰を下ろし、お友達と話し込んでいるのを見て、「邪魔しちゃ悪い」と立ち去ったことを、今でも悔やんでいます。
是非、じっくり話し込んでみたかった。
特撮を愛するだけではなく、ちゃんと「欠点」を指摘しつつ、それを愛せる人でした。
その辺の葛藤や思考を是非お聞きしたかった。
この前も取り上げたイギリスBBCの「ドクター・フー」の9代目ドクター(クリストファー・エクルストン)が好きで、その孤高さを好み、ソニック・スクリュードライバーを個人輸入するぐらい熱心でした。
今、大迫さんが懐かしみ愛おしんだ過去の特撮作品がリブートされ、あるいはその新作が次々作られる状況で、どう思われ、どう見るのか。
Amazonの出資で「仮面ライダーアマゾンズ」が作られてますが、特に、それをどう思われるのか、是非聞いて見たかった。

何よりも、今、大迫純一という人が生きていたらどんな新作を書いていたのか、読みたかった。

残されたものは、忘れないことだけが逝った人に対する唯一無二の敬意の表れなので、つれづれ話をしていましたが、とりとめがなくなってきたので、今回はこの辺で。

そんなわけでワンフェスに行きました

一つ原稿の下書きを終えまして、冷却期間をおこうと‥‥そんなわけでワンフェスに三年ぶりに行きました。

このところ色々あって顔を出せなかったので嬉しかったです!

アシストロイドも外撮り用にちとカスタムしました。

といっても100円ショップのカードスタンドを切って足裏に貼り付けた程度ですが(笑)

 

とはいえ、おかげさまで、自宅警備員の方とたやすくツーショットが!

 

 

 

 

 

 

自宅警備員の皆様、ご協力感謝です。

ほかにも様々な方とようやくお会いできたり、再会したりと嬉しかったです!

 

 

 

中華なチキンで超合金

知り合いが新しい玩具を購入したので開封してもらいました。

新興メーカーの海外商品なので、私も注文しているのですが、新しいところはときおり「‥‥‥」な商品もあるので(それをつかむのもまた海外通販のだいご味ではありますが)、怖いもの見たさ&ダメならだめでちと覚悟したくてお願いした次第。

箱。思ったよりがっしりした作りで、海外輸送に耐えるためのクッションもみっしり。

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両手(翼?)と本体は分離してますがひっかけるようにして装着します。
鶏ボディはこのように分割スライド。腕は一度装着すると引き出して回転、というのがすごく楽です。

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鶏ボディはそのまま引っこ抜いてメカむき出しにもできます。
翼(?)部分は左右と前後にスライド稼働して内蔵している砲塔をむき出しにすることが可能。

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塗りもしっかりしていて、可動もスムース、お値段も送料込みで1万弱というお値打ち価格でした。
こういうセンスが好きな方はぜひ。
なお友人は「ムーンベース」さんという通販サイトで入手しました。興味のある方は検索してみてください。

それではまた。

観てきましたよシン・ゴジラ

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正直に言えば予告の段階までは眉に唾をつけておりました。

でも朝イチで観に行った庵野監督嫌いの知り合いが「いいよ!」というメッセージを一つ出したので、大慌てで行ってみました。
いやぁ面白かった!
楽しかった!
次はどうなるんだろう、どうなるんだろう? とワクワクしながら観られました。

ずっと思っていた「ファンやマニアだけじゃなくて、洋画も邦画もドラマも観る一般のお客さん相手に作品を作って欲しい」という願いが叶った、という感じです。

特撮マニアとかじゃなくて、普通に一般人に「ちょっと難しく感じるかも知れないけど面白いよ!」と薦められる映画になりました。
そして、アメリカでは絶対に作れない映画でもあります。

Twitterでも言いましたが「褒めるにせよ、けなすにせよ、是非劇場の大スクリーンで観るべき』映画だと言えます。
これ以上は全部ネタバレになるので止めておきますが、有名ライターのマフィア梶田さんが非常に美味しい役を貰っているのと、高橋一生さん、市川実日子さん、髙良健吾さんがメインキャストの中ではかなり光ってて、津田寛治さんが押さえ役として美味く機能してちゃんと「チーム」に見えました。

あとここぞとというところでかかる音楽の選曲とか、ラストのあのクローズアップで映る物は余計だった、と後で言われるかも知れませんがそういう所を全部引いたとしても最後までエキサイティングな映画でしたよ!

 

加山雄三の時代劇というと

岡本喜八作品に「戦国野郎」という傑作がありまして。
戦国時代の荷運び人足連中をアメリカ西部開拓時代の「幌馬車隊」に見立てて、それに抜け忍の青年を絡めて……という痛快娯楽時代劇。


岡本喜八監督は時代劇でも傑作を幾つも撮ってて、遺作になった「助太刀屋助六」は元々白黒版で作った物のリメイクだそうです。
あとでご本人が「長すぎたのでカットしたテレビ放送版が完成品」と言い出すという普通のディレクターズカットとは真逆のことをした「EAST MEETS WEST」も含めテーマとして「時代劇とウェスタン」があったのは間違いないと思っています。

そんな岡本監督はUFOに絡めた陰謀論もの「ブルー・クリスマス」も作ってまして(ただ、これは脚本の倉本聰さんがワンカット、シーンはおろか、一言一句台詞を変えさせないため、現場に立ち会うので往生したそうですが)。

そういうことを踏まえると非常に感慨深い?のが日清の最近のCM

かつての「若大将」でもある加山雄三と、今何をやっても期待される佐藤健が共演というのもステキですが、こういう破天荒なCMにしちゃうあたりが日清。
よく見るとライティングは黒澤明風ですが、テンポの良さとかは岡本喜八っぽいといいますか、岡本監督がモダン過ぎたと言うことかも知れませんが、というか(笑)

 

個人的には岡本喜八時代劇は「戦国野郎」もそうですが、お話の大筋は「椿三十郎」と同じながらあちらと違ってほの温かい笑みで終わる「斬る」が好きです。

ここ数日

「リラム~密偵の無輪者~」の著者稿(最終)の処理をしておりました。
さらにマイナンバー登録だの何だのガタゴトと仕事前の事務処理をしつつ、50年以上前に今は亡き母親が高校生時代に出た地元番組の記事のサルベーションなども行っておりました。
「リラム」に関しては西E田さんのキャラでもいよいよ固まってきて、近いうちにジャケットを公開できると思います。
あとは「エルフでビキニでマシンガン!」のほうですね。こちらもお知らせできることが判明次第こちらで。

また、マイナビさんで復刊される「ダマスカス・ハート」上下巻ですが、下巻にはイラストレーションを担当して頂いた田沼雄一郎さんのメインキャラ三人のデザイン素案などの設定が掲載される予定です。これがまたいいんですよー。
どうぞお楽しみにー!

ゆうべ不思議な夢を見た

新作の準備をしております。
今度は詐欺師ならぬ「謀略師」というお話。
それとは別に、ちょっと眠っていたらこういう夢を見ました。
とりあえず起きて、iPhoneの録音機能を使ってばーっと喋ったものをまとめてみるとこんな感じ。タイトルをつけるなら「地球最後のコミケ」ですかね。

主人公は作家。
世界は未来(少なくとも太陽系内に広がりつつあるぐらいの科学技術あり)。
銀河クラスの「敵」を相手にした(多分超古代文明が残した自動機械)全人類総力戦。衛星軌道上の学校で訓練を受けながらもプロ作家として頑張っているが、正直あまり有名では無い。
なおプロ作家になるかどうかは選択であり、解釈である。
AIに判断されてある程度の実力があるという計測結果(小説の場合、文章力や語彙力などの基準値を満たす)プロ作家としてのデビューも可能。

他の仕事(訓練)をする自由があるのがアマチュア、ほぼフルタイムで仕事をするのがプロ、という具合。兵士としてはアマチュアのほうが問題は無い。むしろ専業の方が訓練は短くなる分ハードだが、機動兵器のパイロットなどは余裕があるのでプロ作家の殆どはパイロット。

舞台となる衛星軌道上の学園は人類に残された最後の、同人活動、創作活動を行っても構わない場所でもある(旧ソビエトにあった作家村みたいな)。

主人公も商業作家として小説を出しているが「受けている」という実感はあまり無い(全てが配給制の世界で生活はまかなわれているので)。
自分の本を読んでいる人も見たことがない。
最初は自分の本が図書館(この世界に本屋は無い、電子書籍ダウンロードで紙の本は記念として図書館に寄贈され、本を手に取って読まれる、というのは作家にとって大変な名誉。売り上げの代わりにその閲覧数と図書館の常備本のダブった数が作家のステイタス)に入る度に見守っていたが、結局「見ず知らずの読者」を見ることは無く、いつしかダウンロードの再生数と、作品を何人がどこまで読み終えたか、などの細かいデータだけで「分析」するだけになっていた。
それ故に「プロ」という称号を受け取ることにした。

とはいえ昔からの知り合いは読んでくれているので(紙の本でも……だから彼の本を図書館で読むのは知り合いばかりだ)時折感想を貰うが、主人公にはそれが「付き合い」故の言葉なのか本当の感想なのか判らないまま悩む。
(プロ作家とは言え、担当編集はなく、AIが『出版に値する』と判断するか否かに過ぎないので打ち合わせレベルでも手応えは無い)。
だが、人類総力戦の日が来る。地球最後のコミケの開催日も決まる。
その戦いの日が人類最後のコミケになるかもしれない。
主人公は従兄弟との合体サークル、という建前でそれに参加するが、自分は商業作家で小説家だから売り子で、と遠慮するも(この世界においてもコミケで男性向け創作小説が一部を除いてアウトサイダーなのは変わらない)、周囲から「せっかくの機会なんだから本の展示だけでもしろ、お前のファンが来てくれるかも知れないじゃないか」と励まされ、学校内にある自分の本の表紙コピーを取って並べようと思いつく。
図書館にある自分の小説を回収すると、そこには挿し絵が入るはずだった空欄に(戦闘激化で絵が入らないままだった)誰かによってキャラクターの絵柄が精緻な筆で書かれていた。
絵に見覚えのある主人公。憧れていたクラスメイトの少女(漫画家)の絵。

自分の本を読んでくれている人間がいた、と確信が持てる。
急いで学園を抜けだしてコミケ用の資料(あるいは折り本)をつくろうと、仲間たちの協力を得る。
そして世界最後のコミケを開く。ツーマンセルの戦闘で、殆どのサークルが合体サークル。
本を売り、コスプレをするのは休憩の間だけ、相方は戦闘に赴いている。生きていれば戻ってくるが、来なければサークルを放っておいてでも戦場に行かねばならない(会場はバーチャル空間なのかもしれない、あるいは不在の間はAIが代わりを務めて受け答えとサインをするとか?)。
作家にスケッチブックを求めるファン(彼らは衛星軌道上の学園に通えなかったが、この最終決戦のために上に上がってきたオタク達で彼ら、彼女らもまた、休憩時間が終わればシフトで戦闘に赴く)に「スミマセン、○○先生はちょっと席を外しておりまして」と答える側も、そしてこの場にいない作者たちも、皆、「いつ戻って来られるか判らない」。

数日がかりで戦闘が終了し、人類は勝利する。

主人公の作家は自分の戦闘メカから飛び降りると、満身創痍のまま、クラスメイトの少女のサークルの元へ駆けていく……

 

というところで目が覚めました、とさ(笑)

「あそびにいくヨ!」ができるまで

「シュレイオー」という作品は「初めて自分にとって等身大の沖縄を描いた」というのともう一つ「実験」をしております。
それは「クール型、姐御型じゃ無いぽやーっとした女の子を描く」ということ。
それがあの中に出てくる虎鈴というキャラクター。「疾走れ、撃て!」にも同名のキャラがいますが、こちらは虎人間で、脳天気で特撮オタクというキャラクターでした。
背が高くて、お人好しでのんびりしていて、という「いい娘」。
このキャラのモデルは広江礼威先生の漫画「SHOCK UP!」の後半に出てくるヘルメスというキャラクターでした。
幸い、このキャラクターは好評で「こういうのも俺書けるのか」と少し自信ができました。

シリアス半分、コメディ半分のシュレイオーは続きを書きたかったんですが諸事情合って中断、そしてとある人の仲立ちで創刊して間も無いMF文庫Jに飛びこむことになりました。

で、私にしてはもっともシリアスで閉塞感満載の作品「シックス・ボルト」と格闘し、3冊まで出版したものの、1巻が再版されたのみでシリーズは打ち切り、レーベルからもお仕事の話が途絶えてへとへとになった私は、『今度は脳天気なコメディがいいなあ」と思うようになっていました。

さて当時CSでようやく「通し」で「地球の止する日(1958年)」を見て、今のアメリカ映画と違い「異星人という存在に脅えたあまり道を誤ろうとするアメリカとそれを受け容れてしまうぐらい懐が深い宇宙人」を見、最近テレビドラマにもなった「地球幼年期の終わり(今は『幼年期の終わり』のタイトルで新訳本が出てます)」や他の「善意ある宇宙人とそれを信じられない地球人」という作品を色々思い出し、「とても信じられない姿の異星人がやって来て、殆どの地球人が『罠だ!』と脅える話はどうだろう」と考えたとき、「一番『人を馬鹿にしている!』という姿はなにか?」ということでふと思い出したのがいちか(当時は井草という名前でしたが)のモデル、「戦え!イクサー1」でした。
アレは原作ではちゃんとネコミミなんですが、アニメ版ではエルフ耳、とでもいうような奇妙な耳になってまして……で、他にも原作のほうが「おバカキャラ」なんですよね。
で、アニメ版は生真面目で優しい「いい娘」で……いや話が脱線しました。
そしてSF小説「降伏の儀式」の中でお手上げ状態になった政府機関が、SFファンをよってたかって集めて侵略異星人対策をさせる、という話があると知り、彼らでさえ「こんなんいるかー!」と怒るようなものが来たら? と考えると、一番怒られるのは「日本語を喋る、ネコミミ尻尾の宇宙人」だろう、と。
ではそんな「ネコミミ宇宙人」が東京でもワシントンでもモスクワでも無く、極東最大の軍事基地の沖縄にやって来て「お友達になりましょう」と言った場合人類は信じてくれるかしら、というあたりで、ドタバタコメディに出来るだろう、とぼんやり当たりをつけたわけです。

で、思いっきり単純なタイトルがよかろう、ということで「あそびにイクよ?」というエッチにも触れそうなタイトルが同時に出てきました(これはさすがに編集部に修正されました。英断だったと思います(笑))。

その時のプロットでは騎央君はもっと真面目な苦労人で、ネコミミ宇宙人はまだアヤメという、井草の妹としてシュレイオーに出てきた奴を若返らせたキャラを想定していました。
その時作ったプロットがこちら。

プロトタイプ「あそびにいくヨ!」|神野オキナ・雑文集|note(ノート) 
タイトルのおかげか、あっさり編集会議は満場一致でこの作品を通してくれたのはリンク先にあるとおり。
ところが執筆をし始めたら頭の中でキャラが動いてくれない。
小柄で悪戯っぽくって頭が良くニシャニシャ笑うようなキャラだと、このプロットの中ではすごく意地悪に見える……で、かくしてアヤメは降板となり、虎鈴の性格と「サクラ大戦3」のヒロイン、エリカのステージ衣装と外観をくっつけてしまえば……と言うことでエリスが生まれました。
アニメ化のお陰で忘れている人も多いんですが、実はエリスの髪の毛は赤で、前髪にメッシュで金が入っているという二毛猫だったわけです。
それでもお話は難航し、夜中に作家仲間の榊一郎さんに、思い悩んで「このキャラクターを小柄な美少年キャラにして、戦闘無口系ヒロイン、双葉アオイを巨乳にしてメインヒロインに昇格させてしまえば、と思うんですけれどもどうでしょう」と相談したりもしましたが、榊さんは賢明にも「それは止めた方が良いです」と諭してくれました。
かくて、騎央君は「全てにおいて主役級の能力がないことから、万事に一歩引いて物事を見られる」という隠し特殊能力持ちとなり、アオイの胸は増量されず、真奈美は幼なじみだけど親友、というポジションに納まりました。
そして唸っているウチに昔見た映画、「スターファイター」という小品の中に出てきた主人公たちの近所の人たちが脳裏に浮かんできました。
映画の内容は省きますが、トレーラーハウスに住んでいる、いわゆる「プア・トラッシュ」と呼ばれるような階層の人たちはみんな脳天気に優しくて、最後、宇宙人達に懇願されて一緒に旅立つ主人公を見送るわけです。
ああいう感じのご近所さんならどうだろう。
で、もうひとつ要素が。
母方の大叔父や祖父が生きていた頃、沖縄独自の亀甲墓で、キャンプをしてました(いやそれぐらい広くて山の中にあったんです)。時には年越しキャンプをそこでやってたほどです。だから「シュレイオー」ではセイフ・ハウスとして亀甲墓を使ったわけですが、これを「脳天気の象徴」として出そう、ということで、あのオープニングになりました。
アニメでは違う場所を使いましたが、当時のイメージでは那覇空港近くのTSUTAYA裏手にある大きな亀甲墓がモデルになっています。
小さな家が一軒丸ごと入りそうな前庭部分がありまして、そこに親族一同ひしめいていたらいつの間にかよその人間が混じってて、異星人でも大体似てて、言葉が通じるなら文句ないよね、とやっているのをポカンと見ている主人公、という暢気な場面が出来たところでようやく、この小説は動き出したと言って良いと思います。
「シュレイオー」では「市街地被害を少なくするために」嘉手納基地での巨大ロボの大乱闘を行いましたが、「あそびにいくヨ!」1作目では嘉手納基地の中に潜り込み、ヒロインを奪還するというリアルに近いドンパチをすることになりました(そのほうが異星人の超技術でオチをつけるときに圧倒的な印象を読んでいる人たちに与えられるためです)。

そして、放電映像さんがホイホイさんもガレージキットも知らなかったことからアシストロイドという傑作デザインのキャラが生まれ、全てが揃って13年近い物語の旅が始まるわけですが、当初はそんなことを思いもしませんでした(笑)
兎に角終わった、妙に楽しい物が出来た、少なくとも「新しいこと」が出来た、という満足感で、一週間もしないうちに電話が鳴って「重版です」と言われたとき、むしろポカンとしていたのを覚えています。