塔を行く者と自主流通本のこれからについて

ご無沙汰しております。
以前ご報告しました自主流通本「塔を行く者」ですが、初版全100冊、ほぼ無事に興味を持ってもらっていただける方たちの下へ、これから自主流通本にご協力願いした方、あるいはご興味を持っていただける方のところへと送り出されました。

この出版不況から来る混乱、そして「なろう小説」の大隆盛によって、営業と流通がこれに頼ってしまわざるをえない状況が続き、私らのような中堅どころはなかなか冒険できなくなってきた昨今のライトノベル&ヤングアダルト、ジュブナイル業界において、何ができるか、と考えた末にたどり着いたのが「ではまず作家が本を作って売って、その実績を重ねて編集部が営業や流通さんを説得させやすい状況を作ろう」というものでした。
幸か不幸か、そこへ今回のコロナ禍による文化庁さんの支援を受けられる状況があり、さらにこちらは、まちがいなく幸運にも協力していただける様々な方々を得て、100冊の無償配布本が完成した訳です。
この100冊でもうけようという気はありません、試算してみましたが、千部単位を売り尽くして、ようやく費用を回収し、食べ放題の焼き肉に数人を誘えるかどうかという程度のものにしかなりません。まして紙の本ともなれば、管理費用がさらにかかります。
商業出版がこの国に大きく存在するのにはちゃと理由があるのだなーと改めて思いました。
それでもなぜ、これをやるのかといえば、業界全体に対する投資、というのが私の考えです。これから先、自分が物語を書いて食べていくために、必要な投資だと考えています。
とはいえ、次回からはお代を頂戴しての作品となるので、ますます気を抜かず、頑張っていきたいと思います。

次回作がどうなるかはまだ未定ですが、決まり次第、またTwitterやこのページでご報告したいと思っております。

それではみなさま今回はこれにて失礼します。