よく、Twitterで有名漫画家さんが落書きを挙げていたり、他の漫画家さんたちと話をしていたり、映画の感想を述べたり……という「素顔」を載せていると「サボるな」「連載の続きはどうなってる?」という「お叱り:が飛んでくるのをみてると胸が苦しくなります。
漫画家さん、役者さん、小説家、表現者の殆どはリタイヤしてない限りは必ず何かをやってるものです。
安易に「サボってる」と言わず、「自分の目に映るモノが全てではない」を心に留めてくれると嬉しいですね。
作品というものは思いついた瞬間に動き出すこともあれば、完成しても塩漬け(公開されない)というものもあります
ちなみに、私の手元にさえ塩漬け物件(完成したものの未発表の小説、企画書、書きかけの小説、および依頼されたゲーム用シナリオとその企画書と本編、一度だけ掲載された短篇)が約1万ページ(40×18行換算)あります。
一流作家、漫画家となればさらになお。
スケブも落書きも全て次の作品への脳の暖気。
プロアマ問わず、物作り、表現に手を染めたものは、それを棄てるまで一生涯、全てのものを意識的無意識問わず、自分の出力に結びつけるサガを持つもので、それをたまに、落書きや長文、あるいは写真など様々な形で出力したりするものだと思いますし、実際私もそうしてます。
サラリーマンだって仕事が終われば家に帰ります。服を着替えたり寝たり食事したりテレビ見たりする。 ON/OFFの切り替え、という奴ですね。
「家」というはっきり判る切り替えがない 表現者にとってそれが落書きだったり、旅行だったり、ジャンル外のことをやる行為だったりするのです。
そして、サラリーマンの仕事と同じで、成果は見えても、その過程は社外(第三者)からは見えないし、「家」にまでやってきてくつろいでいるところを「仕事しろ!」と怒鳴られればいい気はしないわけで。
成果が出ないことを責める前に、本当に成果も過程も見えてないのかどうか、調べてみてほしい。ちょっとGoogleで検索すればいい。Twitterですぐ見えるからといって、雑に「仕事しろ」「サボってないで」とかいうのは逆にあなたの欲しいものをドンドン遠ざけていく結果になる。
例外は一つ、その人物へ直接仕事を依頼し、取引の書類を交わして、原稿料や印税を支払う立場の人だけ。その人たちでさえ、理不尽な要求要請をすれば返金して契約を破棄、ということになる。「お客様は神様です」はあくまでも受け入れる側の「心得」であって鉄則でもルールでもない……