サクラブリゲイド

本屋で本を買うのが好きです。
中にはそれまで見たことも無かったのに表紙をちらっと見かけた瞬間、こちらを「呼んでいる」本に巡り会えることがあるからです。

なかなか電子書籍だとそれがないんですが、今回珍しくそれが当たったのがシリウスから出ている「サクラブリゲイド」です。

日本が南洋の小さな島国に密かに軍事基地を持つ様になった少し先の未来、脊椎に障害を持った少年少女たちに「自分の足で立って歩く」ことと引き替えに「ヒトガタ」と呼ばれる二足歩行兵器の実験部隊に配属され……というのが前提として提示される世界観。

ところがその島国はアメリカから「テロ支援国家」指定されてしまい、日本側から見れば「都合の悪い存在」になった彼らは斬り捨てられてしまうが、操っている当人たちでさえ「どういう兵器かよく分からない」と思っていた「ヒトガタ」は実は……という所から始まるこのお話、それからあと海外ドラマのように先を読ませない二転三転を繰り広げていきます。

陰鬱なだけの話にならず、そして「生きるために必死に戦う」ことを読者に「共感」させる物語の作り込みはお見事で、絵も達者、「ヒトガタ」のデザインに驚くのも、その後色々仕掛けがあって……と油断が出来ずにグイグイ引き込まれていく作品です。

同時にちゃんと青春物であり、人間ドラマでもあるという豪勢さ。

今のところ4巻まで出ていますが、これはかなり面白いのでよろしければ是非。

とりあえず、書籍でも購入しようと思っております。ハイ。

電気をコンビニで

今日のニュースでやってましたが、コンビニで電気を買うご時世なんですねぇ
比較サイトに行ってみると、私の住む沖縄も対象になっているようで。
どういうカラクリなのかわかりませんが、沖縄は火力発電なので電気料金は全国でも結構上の方に来る高さです。
その辺をどうやってブレイクスルーするつもりなのかわかりませんが、易くなってくれたらいいでしょうねえ。

こういうニュースを見るといよいよ世の中ってのは大きく動く時代になったんだなあと実感します。
年を重ねていくと新しい事は厄介ごとみたいに思えてきて「昔は良かった」と言いたいですが時計の針は戻せないし、今よりは色々良くなることの方が多くなると信じて歩いていきましょう。

 

スターウォーズEP7感想

スターウォーズEP7の感想を書いておこう、と思ったんですが阿呆みたいに長くなった上にネタバレしまくりなものしか書けなかったので、NOTEにアップしておくことにしました。
序文のところまではタダで読めますし、これまでのSWに対する思い出話なので無害です(笑)

基本、凄く楽しかった&新しい神話の再生に成功したJJエライ!ということです。

スターウォーズEP7フォースの覚醒・ネタバレ感想

「拳銃と目玉焼」

kenjuu

DVD購入していた「拳銃と目玉焼」という自主制作映画を久々に再鑑賞しました。

驚く程画面がクリアで、役者さんも明らかにプロか私も顔をしってる関西の俳優さん、芸人さん。しかも「何を映したいのか」がはっきり判る画面構成なのが凄い……と思ったら制作した人は結婚式などを撮影する業者の人でもありいわば「野放しのプロ」なんですね。
自主制作にありがちな、一刻も早く完成させたい、荒削りでも早くこの作品を世に問うという自己満足のような焦りが皆無の「本気で映画を作る、それも娯楽映画」という作り手の気概が見えます。
内容は「自警団物」の皮を被った関西の「世話物」。
真面目で気弱な男がふとしたことから「正義の味方」を始めるけれど、普段は気になる女性には声もかけられず、それどころか、その彼女は彼の知らない悲しい裏の顔があって……というお話。
大傑作とは言えないかもしれませんが、これ、続編か、テレビシリーズにしてしまったら化けるんじゃないかなあ、と思います(そういう作品だとして作っているわけではないのでしょうが)。
ジャケットにも移っているコスチュームやプロップ類も世界観にあったもので「少し格好良く、かつ今の日本の工場で作りそうなリアルな『格好悪さ』」が同居した物でちょっと欲しいぐらい(特に主人公の持つ銃器)
あと、ちゃんとしてるなあ、と思ったのは単に物語の後半にスーツ付けて走らせるだけな場面にも専用のスタントマンがいたことです。
知り合いの映画関係者に聞くと、口をそろえて「そういう所に気をつけるのは本当に大事なこと」なのだと言います。
撮影事故というのはそういう「素人でも出来そうなこと」や「一般生活で見るようなちょっとした事故の場面」をやったときに起こりやすく、被害も深刻な物になるのだとか。

オチはいかにも関西の映画らしいもので、評価が分かれるとしたらここでしょうね(笑)

 

TSUTAYA系でレンタルもしているそうなので、もしもよろしければ。

オフビートな刑事物「シャドウ・ライン」

この前久々に見返してみたのですが、3年ほど前に放送されたBBCの「シャドウ・ライン」という作品があります。

全8話という短い作品ですがこれがまあ、重いのなんの。

女王赦免で(何故か)選ばれ、出所したマフィアのボスが暗殺される、という、普通ならど派手なオープニングなのに、それをいの一番に見つけた若い警官と、老練というより、たちの悪い警官ゴロな老警官のいやな、実に嫌なやりとりで始まるというオフビートなドラマ。

事件を追う、以前相棒と共に捜査中に銃撃を受けて死にかけ、命はとりとめたもののそれ以前の記憶の一部が無い黒人刑事(相棒は死亡、そして本人は靴箱から謎の札束が出てきて、ひょっとしたら自分は……と疑うことに)と、若年性アルツハイマーの妻を抱え、この仕事を最後に引退を決めているマフィアの幹部がダブルで主役。

特に後者のクリストファー・エクルストン(「ドクター・フー」の9代目ドクター!)は儲け役。
まっとうな常識人でなおかつ怜悧な頭脳を持っているばかりに「雑」な人間ばかりの組織から抜けきれず、最後まで「先読み」をしながらもそれを回避出来ない弱さが上手い。

そんな刑事とマフィア側の事情が二重構造になり、二転三転とかみ合っていく様が素晴らしい。

生き残る者も死ぬ者も、結局誰も幸せにならないまま、システムの奴隷になってすりつぶされていく物語。

劇中に出てくる老齢の「管理者」が「マラソンマン」のマックス・フォン・シドーばりに恐ろしい。

最後に明らかになる真相は「相棒」でも扱われるような話なのだけれど、このラストは日本はおろか、アメリカでも不可能だろうなぁ。

「我々は、仲間を決して見捨てない」

という言葉がこれほど空々しく寒々しく、恐ろしく響く物語は、多分、日本では、いやもう今のアメリカでも作れない。

「人がシステムを腐らせ、腐ったシステムは人を腐らせて延命していく、そして腐った人々はそれを異常だとは思わなくなる」

というあたりがいかにもイギリスです。

これを国営放送が作るんだから……。

CSのAXNやミステリチャンネルなどで放送されることがまたあると思いますので興味のある方は是非。

素人はクラッキングできないのか?

年末なんで、HDDレコーダーも整理中。

そんな中、かなり前に偶然録画されていたCSの海外ドラマ「LOW&ORDER」という番組の初期シーズンをほけっと見てたら、二次大戦の兵隊で勲章まで貰った黒人のお爺ちゃん(ややボケ気味)がクラッカーを射殺。
そのまま老人は大人しく警察に逮捕され、実は孫とチャットするために導入したパソコンから射殺したクラッカーによるインターネット詐欺に引っかかって老後資金の投資を巻き上げられただけではなく、家も何もかも勝手に売り払われてしまっていたので復讐した……という事実が判明。

ただ、ここで問題が。
80代の、インターネット接続の方法すらろくに知らない老人に、クラッカーの住んでいた住所がどうしてわかったのか?

弁護側はあくまでも「ボケ老人が偶然射殺しただけで、心身喪失状態だから無罪でお願いします」と主張、検察も「まあ80過ぎた老人を収監しても再犯とかの問題じゃないし、そうするのもいいんじゃない、たまには(意訳)」と納得しそうになったらお爺ちゃんのほうが「俺はちゃんと明白な意志と計画を持って相手を殺した、法律を破った、お前ら法律関係者だろう? 大人しく逮捕されたんだし、ボケ老人のしたことだと許すことなく、ちゃんと殺人犯として俺を裁け!」と言い出す。

普段被告を守る、あるいは罪に問うことで互いの尻尾を取り合うために争っている検事側と弁護士側が顔を見合わせて途方に暮れるところが楽しい。

ろくにインターネットに繋ぐ方法もしらない老人がどうやって正確に犯人を捜し出したのか、いや探し出せないでしょ、というのが争点というか、弁護側検察側双方の被告への「説得点」になるという変わったお話。

最初は妄想だと思っていたら実際にはインターネットのプロバイダの相談窓口に電話をかけ「孫娘に電話したいんだけど番号も住所も書いた紙を無くしてしまった。メールアドレスだけは残ってるから調べてくれ」と泣きついて電話番号を入手、あとはそこから犯人にたどり着いたという事実を告白。

それなら可能だ、ということで検察、弁護側、判事の三者が「さてどうしたものか」と思案投げ首になるという。

なるほど、高度情報化社会になっても結局最後に点検して動かすのは人間なので、そういう点をつくのはうまいなあ、と。

そういえば「ダイハード4」でも車を盗もうとするマクレーンを、同行したオタク青年が「それじゃ管理センターに止められる」と「父親が事故で死にそうだけど車の鍵が見つからない、早く搬送したいんだ、助けて!」とオペレーターに泣きついて遠隔で車のエンジンをスタートさせて貰う、という場面がありましたっけ。

なお、LOW&ORDERは毎回ぶつっと切れて終わるので、このお話も「とりあえず、立証は当人の口からのみだから、色々かんがみて執行猶予付きでどうだろう?」という判事からの相談に弁護士と検事が双方頷いておしまい、でした(笑)

※追記;
こういうやりかたをソーシャルハッキングといい、実際の企業や官公庁への大規模なクラッキングというのは、こういうやり方をとっかかりにすることが殆どだそうで。

79年の観客から

スターウォーズが公開されました。

で、観てきました。
私には面白かったです。

そしてリブートでもリメイクでもない、「続編」を作る事の大変さが透けて見える作品でもありました。

最近読んだweb漫画2015/12/20

昨日、知り合いに「こんな楽しい漫画があるよ」ということで教えて貰いました。

宇宙戦艦ティラミス

機動兵器の中でボッチ飯という主人公の「無重力下での串カツ」に対する悪戦苦闘を描いて始まるこの漫画、孤独のグルメ(あるいは同じ原作者の「かっこいいスキヤキ」)方向にいくのかな? と思っていたら2話ではTシャツを後ろ前につけていたことから始まるドタバタ。

そして3話では「神聖なるコックピットに整備兵と称するおかんが入ってきたらどうなるか」という……つまりこの作品、コメディタッチで描く「ボトムズ」やギャグ多めの角度から描く「フルメタル・パニック!」ではなく、「コックピットという名の自室に引きこもる思春期の少年の日々」漫画なのです。

考えてみればこの手のリアルロボット系の主人公ってそういう部分があるよなあ、と(笑)大抵は「棺」のメタファーとして描かれているのでこういう切り口はこれまでありませんでした。

主人公のユーモラスさで通底する作品として私が近年思い浮かぶ作品だと、マジェスティック・プリンスがあります。あの「残念ファイブ(のちひとり加わりますけれども)」のうち男3名はそういう方向へ行く可能性もありましたが、あの作品はチームものとして作られていたので、この角度からくるか!と思いました。
当初は主人公以外遠景として描かれていたキャラクターたちも急速に立ってきて、非常に面白いです。単行本出るといいなぁ。