さて、作家としての「武器」ってのがあるんですが。

私の武器は何でしょうな。と「書いたものを読んでくれている」知人、友人に尋ねると、「豪快なアクションシーンと情念を交え世相を取り入れる展開、そしてその対極にある人情もの、コメディタッチの会話のやりとりなどの描写」だろうという答えが返ってきます。
個人的には私の場合、アクションシーンはさほど上手ではなく、強いて言えば人情と会話劇なのかね、と思っていたのですが、アクションシーンに関しては「カミカゼの邦」での大藪春彦賞の審査員の方達もほぼ同じ御意見だったので世間様ではそう思っていただけてるようで。とはいえ、昨今の一般向け小説、私の場合はアクションシーンを封印した方がいい仕事が増えてきました。これも世の流れ、というやつでしょうか。「作家は方円の器に随う」とも言いますし(※包丁無宿ネタ)、とまれ「水のように」流れていくのが今は重要かな、と