台風の来る中、いのまたむつみ展を見てきました

土曜日は台風が関東を直撃するという奇妙に緊迫した状態で、ホテルの掃除が済むまで外の喫茶店で時間を潰しておりましたら、沖縄の知り合いが今東京にいる、ということが判明し、彼らと合流したら最初に「いのまたむつみ展に行きたいんです!」とのこと。
でもなあ、お台場とかあのあたりは本日出向くには怖いなあと思ってたら落ち合った秋葉原すぐ近くの有楽町だったので、さっそくトコトコと行ってきました。

いやもう、本当に凄かったです。数日前にお会いしたとある漫画家さんから「あの絵は凄い。線や色使いだけじゃなく、日本画の技法と油絵の技法までつかってる。金泥つかってたりするんだよ!」と「観に行くべき」と言われていたのですが、それも納得の凄さでした。
特にこの下に表示した、表の看板にもはめ込まれた「風の大陸」の絵。
人物の背景にある月、つまり印刷物では地割れのような質感がありますが、実際には油絵の手法で凹凸が逆だったのは衝撃でした。

別の作品では透明なセル画を乗せているのかと思っていたモノが同じく薄い白の絵の具を油絵手法で盛り上げていたり……何よりも絵の具の薄さ、線の繊細さが息を呑むものでした。
また、微笑ましいなーと思ったのは場内に置かれたスケブ。 ティルズシリーズ以後から入った若い人から、バルディオスの原画で惚れ込んだ方、初のキャラデを担当したアクロバンチからの方、サイバーフォーミュラの方、様々な世代、入り口から入ってきた人たちのリスペクトに溢れておりました。
そして宇宙皇子の表紙絵を鑑賞しつつ、初めて第1巻を本屋さんで見た数十年前、
「これはズルい!この人の表紙なら中身が白紙でも買わなきゃいけないじゃないか!」
と当時の友人が声をあげた夏の日を思い出し、そしてダ・カーポの美しい主題歌が脳裏をよぎりました。
さらに、そこから多分、自分の著作の表紙を見て同じことを叫んだ人はいるんだろうなあとほろ苦く思う。あの頃はまさか本当に自分が作家になるなんて願ってはいても確信なんかしていませんでしたね(まあ、今でも怪しい所はありますが)。
とりあえず、行ける方は是非いったほうがいいと思いました。
しかし、OVAに置ける代表作「幻夢戦記レダ」の商品や本の展示はあっても原画が亡かったのは本当に残念。レコードジャケットとか、販促用ポスターの原画とか、是非見てみたいですねえ。