塩漬け物件

夏が来ました。
水分補給と一緒に塩の補給も大事です。外回りの後はきゅうりの塩漬けなんかいいかもしれませんね
ですが、作家の仕事の上で「塩漬け」というのはあんまりいいことを意味しません。
つまりそれは大抵「ある程度以上の作業がすすんだけど、お金にならず眠っている作品」という意味です。
また最近は電子書籍化されず放置されている作品を指差してそう呼ぶ場合もあるようです。
私にも幾つか塩漬け物件があります。
まずゲームのシナリオ。今の所三本あります。これは三本とも、会社が倒産してしまったので仕方がありませんが(※以下数百行削除)。
うち一本は絵まで仕上がりながら、だったので残念です(しかもテキストデータを消失)。
小説は現状、途中停止が四本、仕上がっていながら時機を逸して出版出来なかった作品が二本あります。
時機を逸した、というのは数年前の時代小説ブームの際、「今なら薩摩の琉球侵攻をネタに書いてもいいですよ」ということでその前後に思春期を迎えた元武田忍びを両親に持つ少年が青年に移りゆきつつ、戦乱に巻きこまれる、という連載をはじめたモノの、結局連載が終わる頃には雑誌が消滅。
作品は完結してたのですが、色々あって「やたら長い上に(500Pぐらいありました)未だに池永さんのテンペスト以外、大ヒットした作品もなく、しかもテンペストよりも古い、誰も知らないような時代を舞台にした作品はちょっと……」ということで棚上げになったものです。
もう一本は真っ向から薩摩の琉球侵攻を取り上げ、歴史上「愚行の人」「戦の原因」となった謝名親方は果たしてその通りの人だったのか? という作品でしたが、こちらもやはり同じ理由でダメでした。
それ以外に、書きかけ状態のものでいえば、以前ちらっとTwitterで取り上げた環望先生の「ダンス・イン・ザヴァンパイアバンド」と「あそびにいくヨ!」のコラボレート小説(現存するもので文庫本で350p分、更に100p必要なことが判明して中断、その後「ヴァンパイア~」が急展開して舞台設定そのものが使用出来なくなったので発表中止)。
ソノラマノベルスで出した「刃の王」の続編(冒頭10Pと外伝50P近く)、初の一人称小説になる予定だった「先輩女神(仮)」(※実験的に書きたい場面を先に書いて間を繋ぐという方式をとって全部で100P分が存在)などなど。

これ以外にも没になったプロットがおよそ百数十本はあります(中には何でこんなモノを提出しようと思ったのかというものもあるのですが)。

今ちょっと経済的にキツイ状態なので、そこを脱したらこれら塩漬け物件たちの塩を抜いてちゃんとした形で(自費による電子出版という形になるかもしれませんが)、世に送り出したいなあと思っております。