席が空き 昭和 ドンドン遠くなり

そんな似合わない句をひねり出したくもなるもんで。

桂歌丸師匠が亡くなられたそうで。
やはり子供の頃は定番の大喜利での口上「一度でいいから観てみたい女房がへそくり隠すとこ」というのが印象的でした。
子供の頃、先代円楽師匠が司会じゃなくて回答側にいて、三波伸介氏が司会をやってたころの「笑点」で、私が最初に覚えた落語家の名前は「幽霊」「化け物」と歌丸師匠にからかわれる役周りの三遊亭小円遊師匠でした。
次がそのからかい相手の歌丸師匠。円楽師匠は「星の王子様」ネタでくすぐられてましたが、子供の私は60年代のネタなんか当然知りませんからポカンとしてたものです。
一番最初になくなったのは三遊亭小円遊師匠で(84年)それまでカメラが回ると互いを罵倒し合う仲だった歌丸師匠が実はそうではなく、仲が良いからこそ出来たあの風景だった、という解説が入り、何よりも葬儀の場で悄然とうなだれてた歌丸師匠の姿をみて、「あれはお芝居だったんだな」と納得したのを覚えています。
そういう意味ではプロレス用語で言う所の「アングル」を私が初めて理解したのはこのお二人の関係を観てのことだったのかも知れません。
そして次に司会だった三波伸介氏が亡くなり、圓楽師匠が亡くなり、初代司会で圓楽師匠とは親友同士だった談志師匠が亡くなり……で、歌丸師匠も亡くなりました。
ちなみに小円遊師匠が亡くなった後、最初の笑点での歌丸師匠の口上は至って真面目な上「碁敵は憎しも憎し懐かしき」で、「もう、お芝居は終わりだよ」という意味でも印象に残っています。
……あの世とやらがあるとは私、カケラも思っちゃいませんが、もしもあるのなら、あの辺の皆さんでまた掛け合いやっててほしいものです、黙祷。