今後の予定まとめ

今のところ確定しているのは7月15日にカドカワのNOVEL ZEROというレーベルから「リラム~密偵の無輪者~」という作品が出ると言うこと。


魔法使いと神が去った世界で、国も宗教も王という言葉も消え、経済圏がその代わりになり、魔法の「ような」技術で作られた特殊な計算装置で世の中の8割以上のことが決められた世界。その中にある小さな経済圏を守る為に、サムライと呼ばれる戦闘職の最高位に上り詰める実力を持っていた青年が「軍隊無き戦争」をしかけるというお話。
10年以上離れていた異世界ファンタジーものなので、世界観地図、および舞台になる場所の地図まで作ることとなりました。もちろんシロウトの作者が作った物では無く、ちゃんとしたデザイナーさんの手でクリンナップされたものが冒頭に収録されますのでご覧下さい。
絵は西E田さん。
これまでのNOVEL ZEROと違い、表紙(というより帯部分)のみではなく、口絵もあるそうで、今から楽しみです。
小さいですが、これがメインキャラクター三人の素案です。

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そしてMF文庫Jで秋口に出る予定なのが「エルフでビキニでマシンガン!(仮)」という作品。異世界のエルフが銃火器類他をこちらの世界から密輸して……というお話。

権謀術策渦巻く「リラム」と違い、脳天気で明るい作品にしてあります。
こちらもまた地図を書きおこしました。
この作品も挿絵はかなりの実力派をお願いしてあるので、確定いたしましたらまたここでお知らせを。

で、今現在進行して秒読み段階なのが「南国戦隊シュレイオー」の続編で完結編の「ダマスカス・ハート」上下巻の電子書籍版。
これまで同様マイナビさんのレーベル「楽ノベ文庫」内「神野オキナシリーズ」での刊行となります。


今だから明かすと「ダマスカス鋼」という何種類もの鋼を重ね、混ざり合わせることで美しい紋様を描く素材がありまして、これを使った刃物を「ダマスカスブレード」と呼ぶワケですが、この作品では色々なキャラクターたちの思いが錯綜し、重なり合うイメージで「ダマスカス・ハート」と名付けました。
表紙絵は電子書籍版「シュレイオー」1巻に引き続き、田沼雄一郎さん。
今回は躍動感のあるジャケットに仕上がっているのでどうぞお楽しみに。

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このほかにも年内には「謀略師(仮)」というファンタジーものや、現代を舞台にした追跡ものの企画を動かしております。

また紙の本が絶版状態にある諸作品も電子化を進めておりますので、こちらも近いうちに発表出来れば、と思っております。

あとまあ、ここではまだ発表出来ない諸処の仕事もアリマシテ、有り難い事にまだまだドタバタと仕事をしていられそうです。

どうぞ皆さん、よろしくお願いいたします!

落書き供養

新作の準備やら何やらをしていたら疾走れ、撃て!12巻を書き終えた後、勢いに任せて書いたものが出てきましたのでちと供養。

まあ、落書きですので、正史とは関係ないですよ、ええ(笑)

この広い並行世界のどこかには、こうやって繋がってる所もあるかもしれませんが。

 

通話傍受記録オ/キ 20160611018014

20××年、沖縄首里某所

「へえい、どうもおひさー……ああ、誰かと思ったら。ごぶさたー。…………オーケイオーケイ今大丈夫……うん、でどうだった? 同窓会に間に合った? ……え? 六年もずれてたの……あーそうか、次元の流れ位相差を少々甘く見すぎてたわね。……同調用の次元レンズと集束率を変えるようにチャイカに伝えとく。うん……で、お仕事はどう? たしか宮内省陰陽課? ……え? 人殺ししない仕事は楽でいい? うんうん、人の生き死にはあんまり左右したくないもんねえ。で、おふたりさんはどう? ちゃんと元気?…… え? ひとり増えたの? ……そっか……六年も待ってくれてたんだ、なるほどねえ。そりゃつれて来ないとだわ。うん……あ、そうそう、今日ね、アントニアがそっちにエリスや騎央君も連れて行くから、挨拶してあげて。大丈夫みんないい子だから……うん、うん、よかった。わかった、次はもうちょっと早く行けるようにする、向こうの時間で半年後、ぐらいかな? ま、改良は早いと思うわよ? ……うん、それと例のアントニアのパワードスーツ、最後の調整は終わってると思うけどどう? …………よっしゃ、じゃああとは馴らしていくだけね……うん、その、新しい方の彼女に関しては南条さんにお願いすればいいわよ。大丈夫だって、だーいじょーぶ。宮内省陰陽課はその辺融通聞くもの……おっけー。じゃ明後日そっちいくからその時にでも。んじゃ、またねー♪」

ご報告

かつてソノラマから出ていた南国戦隊シュレイオーの完結編「ダマスカス・ハート」がマイナビさんから上下巻で出ることになりました。
今回上下巻共に表紙絵は田沼雄一郎さんの描き降ろしでの刊行となります。
発売日時など、具体化したらこちらでご報告しますので少々お待ち下さい。

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ゆうべ不思議な夢を見た

新作の準備をしております。
今度は詐欺師ならぬ「謀略師」というお話。
それとは別に、ちょっと眠っていたらこういう夢を見ました。
とりあえず起きて、iPhoneの録音機能を使ってばーっと喋ったものをまとめてみるとこんな感じ。タイトルをつけるなら「地球最後のコミケ」ですかね。

主人公は作家。
世界は未来(少なくとも太陽系内に広がりつつあるぐらいの科学技術あり)。
銀河クラスの「敵」を相手にした(多分超古代文明が残した自動機械)全人類総力戦。衛星軌道上の学校で訓練を受けながらもプロ作家として頑張っているが、正直あまり有名では無い。
なおプロ作家になるかどうかは選択であり、解釈である。
AIに判断されてある程度の実力があるという計測結果(小説の場合、文章力や語彙力などの基準値を満たす)プロ作家としてのデビューも可能。

他の仕事(訓練)をする自由があるのがアマチュア、ほぼフルタイムで仕事をするのがプロ、という具合。兵士としてはアマチュアのほうが問題は無い。むしろ専業の方が訓練は短くなる分ハードだが、機動兵器のパイロットなどは余裕があるのでプロ作家の殆どはパイロット。

舞台となる衛星軌道上の学園は人類に残された最後の、同人活動、創作活動を行っても構わない場所でもある(旧ソビエトにあった作家村みたいな)。

主人公も商業作家として小説を出しているが「受けている」という実感はあまり無い(全てが配給制の世界で生活はまかなわれているので)。
自分の本を読んでいる人も見たことがない。
最初は自分の本が図書館(この世界に本屋は無い、電子書籍ダウンロードで紙の本は記念として図書館に寄贈され、本を手に取って読まれる、というのは作家にとって大変な名誉。売り上げの代わりにその閲覧数と図書館の常備本のダブった数が作家のステイタス)に入る度に見守っていたが、結局「見ず知らずの読者」を見ることは無く、いつしかダウンロードの再生数と、作品を何人がどこまで読み終えたか、などの細かいデータだけで「分析」するだけになっていた。
それ故に「プロ」という称号を受け取ることにした。

とはいえ昔からの知り合いは読んでくれているので(紙の本でも……だから彼の本を図書館で読むのは知り合いばかりだ)時折感想を貰うが、主人公にはそれが「付き合い」故の言葉なのか本当の感想なのか判らないまま悩む。
(プロ作家とは言え、担当編集はなく、AIが『出版に値する』と判断するか否かに過ぎないので打ち合わせレベルでも手応えは無い)。
だが、人類総力戦の日が来る。地球最後のコミケの開催日も決まる。
その戦いの日が人類最後のコミケになるかもしれない。
主人公は従兄弟との合体サークル、という建前でそれに参加するが、自分は商業作家で小説家だから売り子で、と遠慮するも(この世界においてもコミケで男性向け創作小説が一部を除いてアウトサイダーなのは変わらない)、周囲から「せっかくの機会なんだから本の展示だけでもしろ、お前のファンが来てくれるかも知れないじゃないか」と励まされ、学校内にある自分の本の表紙コピーを取って並べようと思いつく。
図書館にある自分の小説を回収すると、そこには挿し絵が入るはずだった空欄に(戦闘激化で絵が入らないままだった)誰かによってキャラクターの絵柄が精緻な筆で書かれていた。
絵に見覚えのある主人公。憧れていたクラスメイトの少女(漫画家)の絵。

自分の本を読んでくれている人間がいた、と確信が持てる。
急いで学園を抜けだしてコミケ用の資料(あるいは折り本)をつくろうと、仲間たちの協力を得る。
そして世界最後のコミケを開く。ツーマンセルの戦闘で、殆どのサークルが合体サークル。
本を売り、コスプレをするのは休憩の間だけ、相方は戦闘に赴いている。生きていれば戻ってくるが、来なければサークルを放っておいてでも戦場に行かねばならない(会場はバーチャル空間なのかもしれない、あるいは不在の間はAIが代わりを務めて受け答えとサインをするとか?)。
作家にスケッチブックを求めるファン(彼らは衛星軌道上の学園に通えなかったが、この最終決戦のために上に上がってきたオタク達で彼ら、彼女らもまた、休憩時間が終わればシフトで戦闘に赴く)に「スミマセン、○○先生はちょっと席を外しておりまして」と答える側も、そしてこの場にいない作者たちも、皆、「いつ戻って来られるか判らない」。

数日がかりで戦闘が終了し、人類は勝利する。

主人公の作家は自分の戦闘メカから飛び降りると、満身創痍のまま、クラスメイトの少女のサークルの元へ駆けていく……

 

というところで目が覚めました、とさ(笑)

ディズニーの「フラバー」みたいな

Facebookで流れてきたんですが、ちょっと面白そうなモンスターコメディ映画。

田舎町でオンボロトラックでレースをしてるけど貧乏なんで馬鹿にされている主人公の所に謎の生物がやって来て……でも結構こいつ、妙に良い奴なのでトラックの中に入って貰ったら……てな感じのものらしく。「モンスターがトラックの中に入ってる」というネタはそのままホラーにも振ってしまえるのに、そこをちょっと外してコメディに持っていくのが上手いと言いますか。
なんとなく、リメイクもされたディズニーの実車コメディ「フラバー」を思い出すのは私だけでしょうか(笑)

んなわけで、新刊の「星魔の砦」と来月半ば発売予定の「リラム~密偵の無輪者~」もよろしくお願いいたします。

 

そういうわけで7月に新刊が出ます

タイトルも正式に「リラム~密偵の無輪者~」というものになりました。

神も魔法も去った(でも魔法のような技術は残る)世界で、かつてのサムライの国の第三王子が、謀略諜報戦争を繰り広げるというお話。

Amazonではこちらで予約が出来ます

表紙絵は西E田さん、下にキャララフが小さく載っておりますが、今から期待大の良い本になりそうです!

「あそびにいくヨ!」ができるまで

「シュレイオー」という作品は「初めて自分にとって等身大の沖縄を描いた」というのともう一つ「実験」をしております。
それは「クール型、姐御型じゃ無いぽやーっとした女の子を描く」ということ。
それがあの中に出てくる虎鈴というキャラクター。「疾走れ、撃て!」にも同名のキャラがいますが、こちらは虎人間で、脳天気で特撮オタクというキャラクターでした。
背が高くて、お人好しでのんびりしていて、という「いい娘」。
このキャラのモデルは広江礼威先生の漫画「SHOCK UP!」の後半に出てくるヘルメスというキャラクターでした。
幸い、このキャラクターは好評で「こういうのも俺書けるのか」と少し自信ができました。

シリアス半分、コメディ半分のシュレイオーは続きを書きたかったんですが諸事情合って中断、そしてとある人の仲立ちで創刊して間も無いMF文庫Jに飛びこむことになりました。

で、私にしてはもっともシリアスで閉塞感満載の作品「シックス・ボルト」と格闘し、3冊まで出版したものの、1巻が再版されたのみでシリーズは打ち切り、レーベルからもお仕事の話が途絶えてへとへとになった私は、『今度は脳天気なコメディがいいなあ」と思うようになっていました。

さて当時CSでようやく「通し」で「地球の止する日(1958年)」を見て、今のアメリカ映画と違い「異星人という存在に脅えたあまり道を誤ろうとするアメリカとそれを受け容れてしまうぐらい懐が深い宇宙人」を見、最近テレビドラマにもなった「地球幼年期の終わり(今は『幼年期の終わり』のタイトルで新訳本が出てます)」や他の「善意ある宇宙人とそれを信じられない地球人」という作品を色々思い出し、「とても信じられない姿の異星人がやって来て、殆どの地球人が『罠だ!』と脅える話はどうだろう」と考えたとき、「一番『人を馬鹿にしている!』という姿はなにか?」ということでふと思い出したのがいちか(当時は井草という名前でしたが)のモデル、「戦え!イクサー1」でした。
アレは原作ではちゃんとネコミミなんですが、アニメ版ではエルフ耳、とでもいうような奇妙な耳になってまして……で、他にも原作のほうが「おバカキャラ」なんですよね。
で、アニメ版は生真面目で優しい「いい娘」で……いや話が脱線しました。
そしてSF小説「降伏の儀式」の中でお手上げ状態になった政府機関が、SFファンをよってたかって集めて侵略異星人対策をさせる、という話があると知り、彼らでさえ「こんなんいるかー!」と怒るようなものが来たら? と考えると、一番怒られるのは「日本語を喋る、ネコミミ尻尾の宇宙人」だろう、と。
ではそんな「ネコミミ宇宙人」が東京でもワシントンでもモスクワでも無く、極東最大の軍事基地の沖縄にやって来て「お友達になりましょう」と言った場合人類は信じてくれるかしら、というあたりで、ドタバタコメディに出来るだろう、とぼんやり当たりをつけたわけです。

で、思いっきり単純なタイトルがよかろう、ということで「あそびにイクよ?」というエッチにも触れそうなタイトルが同時に出てきました(これはさすがに編集部に修正されました。英断だったと思います(笑))。

その時のプロットでは騎央君はもっと真面目な苦労人で、ネコミミ宇宙人はまだアヤメという、井草の妹としてシュレイオーに出てきた奴を若返らせたキャラを想定していました。
その時作ったプロットがこちら。

プロトタイプ「あそびにいくヨ!」|神野オキナ・雑文集|note(ノート) 
タイトルのおかげか、あっさり編集会議は満場一致でこの作品を通してくれたのはリンク先にあるとおり。
ところが執筆をし始めたら頭の中でキャラが動いてくれない。
小柄で悪戯っぽくって頭が良くニシャニシャ笑うようなキャラだと、このプロットの中ではすごく意地悪に見える……で、かくしてアヤメは降板となり、虎鈴の性格と「サクラ大戦3」のヒロイン、エリカのステージ衣装と外観をくっつけてしまえば……と言うことでエリスが生まれました。
アニメ化のお陰で忘れている人も多いんですが、実はエリスの髪の毛は赤で、前髪にメッシュで金が入っているという二毛猫だったわけです。
それでもお話は難航し、夜中に作家仲間の榊一郎さんに、思い悩んで「このキャラクターを小柄な美少年キャラにして、戦闘無口系ヒロイン、双葉アオイを巨乳にしてメインヒロインに昇格させてしまえば、と思うんですけれどもどうでしょう」と相談したりもしましたが、榊さんは賢明にも「それは止めた方が良いです」と諭してくれました。
かくて、騎央君は「全てにおいて主役級の能力がないことから、万事に一歩引いて物事を見られる」という隠し特殊能力持ちとなり、アオイの胸は増量されず、真奈美は幼なじみだけど親友、というポジションに納まりました。
そして唸っているウチに昔見た映画、「スターファイター」という小品の中に出てきた主人公たちの近所の人たちが脳裏に浮かんできました。
映画の内容は省きますが、トレーラーハウスに住んでいる、いわゆる「プア・トラッシュ」と呼ばれるような階層の人たちはみんな脳天気に優しくて、最後、宇宙人達に懇願されて一緒に旅立つ主人公を見送るわけです。
ああいう感じのご近所さんならどうだろう。
で、もうひとつ要素が。
母方の大叔父や祖父が生きていた頃、沖縄独自の亀甲墓で、キャンプをしてました(いやそれぐらい広くて山の中にあったんです)。時には年越しキャンプをそこでやってたほどです。だから「シュレイオー」ではセイフ・ハウスとして亀甲墓を使ったわけですが、これを「脳天気の象徴」として出そう、ということで、あのオープニングになりました。
アニメでは違う場所を使いましたが、当時のイメージでは那覇空港近くのTSUTAYA裏手にある大きな亀甲墓がモデルになっています。
小さな家が一軒丸ごと入りそうな前庭部分がありまして、そこに親族一同ひしめいていたらいつの間にかよその人間が混じってて、異星人でも大体似てて、言葉が通じるなら文句ないよね、とやっているのをポカンと見ている主人公、という暢気な場面が出来たところでようやく、この小説は動き出したと言って良いと思います。
「シュレイオー」では「市街地被害を少なくするために」嘉手納基地での巨大ロボの大乱闘を行いましたが、「あそびにいくヨ!」1作目では嘉手納基地の中に潜り込み、ヒロインを奪還するというリアルに近いドンパチをすることになりました(そのほうが異星人の超技術でオチをつけるときに圧倒的な印象を読んでいる人たちに与えられるためです)。

そして、放電映像さんがホイホイさんもガレージキットも知らなかったことからアシストロイドという傑作デザインのキャラが生まれ、全てが揃って13年近い物語の旅が始まるわけですが、当初はそんなことを思いもしませんでした(笑)
兎に角終わった、妙に楽しい物が出来た、少なくとも「新しいこと」が出来た、という満足感で、一週間もしないうちに電話が鳴って「重版です」と言われたとき、むしろポカンとしていたのを覚えています。