ちとお堅い話

たまにはこういうお堅いお話を。
去年「総務省が出した資料が面白いよ」と友人にいわれ、その資料を見ながら、「これからの出版業界がどう変わるか」と「あなたたち作家はこれからどっちに行くか、出版社の出方の予想も含め、そろそろ決めた方がいい」ということで「私が」置かれるかもしれない様々な状況を想定したシミュレートというか思考実験をしたことがあります。

問題はこの資料、あまりにも言ってる事が詳細で明確すぎて「本当に? これ国が作ったの? 本当は資料のもとになったデータ収集、適当なんじゃね? あるいは君が作ったんじゃ?」と納得出来ずに疑うほどでして。

「第一、どうしてこの資料を使う会議でクールジャパンなんて変なものが決まるのよ? どう見てもこの資料が指し示してるこれからの方向性とは真逆じゃん」

という不可思議さもありました。

ともあれ、何故クールジャパンがこの資料をもってして決まったのかは謎ですが、あまりこの手の資料を読み解く頭の回転のよろしくない私は、その友人の解説とその内容を保障する資料の照会などでようやく理解納得したという有様でした。
ちなみに総務省のその資料は無料でダウンロードして閲覧が可能です。

で、それをようやく判りやすく「翻訳」する人が出てきたと言うことでしょうか。
活字離れ資料 (←こちらをクリックしてくれれば飛びます)

これに近年、森博嗣先生が出された「作家の収入」という本(90年代末までの一般小説を書いている人たちがどのような仕組みで、どれだけの部数を売ることでどういう地位を獲得し、獲得したか、現状はどういう収入の動きがあるのか、等々が具体的な数字をもって書かれています)を併読すると、これまでの出版業界と、これからやってくる「大きな波」や冒頭の友人とともにやった「思考実験」がどういう類いのものかが見えてくると思います。

(リンク先はKindle版)

作家になりたい、と思っていらっしゃる方は、作品を書きためるのは第一ですが同時に「作家になって本を出した後どうするか(専業、兼業からあくまでも趣味に徹する、○冊出したら止めるまで)」をきちんと決めるためにもこの三冊に目を通し、色々考えておくことをお薦めします。

個人的にはかなり大変な時代になると思いますが、同時にそこを乗り切れば、という思いもあり、色々です……私自身もまだ確定した答えは出ていませんし、そこは作家が考えることではない、というご意見もあるかと思いますが、我々は最終的には自営業なので、読者の方の望むことと同時に、業界で何が起こっているかは把握しないと危ないと思っています。