素人はクラッキングできないのか?

年末なんで、HDDレコーダーも整理中。

そんな中、かなり前に偶然録画されていたCSの海外ドラマ「LOW&ORDER」という番組の初期シーズンをほけっと見てたら、二次大戦の兵隊で勲章まで貰った黒人のお爺ちゃん(ややボケ気味)がクラッカーを射殺。
そのまま老人は大人しく警察に逮捕され、実は孫とチャットするために導入したパソコンから射殺したクラッカーによるインターネット詐欺に引っかかって老後資金の投資を巻き上げられただけではなく、家も何もかも勝手に売り払われてしまっていたので復讐した……という事実が判明。

ただ、ここで問題が。
80代の、インターネット接続の方法すらろくに知らない老人に、クラッカーの住んでいた住所がどうしてわかったのか?

弁護側はあくまでも「ボケ老人が偶然射殺しただけで、心身喪失状態だから無罪でお願いします」と主張、検察も「まあ80過ぎた老人を収監しても再犯とかの問題じゃないし、そうするのもいいんじゃない、たまには(意訳)」と納得しそうになったらお爺ちゃんのほうが「俺はちゃんと明白な意志と計画を持って相手を殺した、法律を破った、お前ら法律関係者だろう? 大人しく逮捕されたんだし、ボケ老人のしたことだと許すことなく、ちゃんと殺人犯として俺を裁け!」と言い出す。

普段被告を守る、あるいは罪に問うことで互いの尻尾を取り合うために争っている検事側と弁護士側が顔を見合わせて途方に暮れるところが楽しい。

ろくにインターネットに繋ぐ方法もしらない老人がどうやって正確に犯人を捜し出したのか、いや探し出せないでしょ、というのが争点というか、弁護側検察側双方の被告への「説得点」になるという変わったお話。

最初は妄想だと思っていたら実際にはインターネットのプロバイダの相談窓口に電話をかけ「孫娘に電話したいんだけど番号も住所も書いた紙を無くしてしまった。メールアドレスだけは残ってるから調べてくれ」と泣きついて電話番号を入手、あとはそこから犯人にたどり着いたという事実を告白。

それなら可能だ、ということで検察、弁護側、判事の三者が「さてどうしたものか」と思案投げ首になるという。

なるほど、高度情報化社会になっても結局最後に点検して動かすのは人間なので、そういう点をつくのはうまいなあ、と。

そういえば「ダイハード4」でも車を盗もうとするマクレーンを、同行したオタク青年が「それじゃ管理センターに止められる」と「父親が事故で死にそうだけど車の鍵が見つからない、早く搬送したいんだ、助けて!」とオペレーターに泣きついて遠隔で車のエンジンをスタートさせて貰う、という場面がありましたっけ。

なお、LOW&ORDERは毎回ぶつっと切れて終わるので、このお話も「とりあえず、立証は当人の口からのみだから、色々かんがみて執行猶予付きでどうだろう?」という判事からの相談に弁護士と検事が双方頷いておしまい、でした(笑)

※追記;
こういうやりかたをソーシャルハッキングといい、実際の企業や官公庁への大規模なクラッキングというのは、こういうやり方をとっかかりにすることが殆どだそうで。